うさぎは寂しくても死なない

備忘録を兼ねたブログ お酒(特にウイスキー)のことについてよく書きます

アードベッグ グルーヴス・ケルピー

ちょっと時間軸がだいぶ前後してます、これは…6月始めとかかな?

 

安いんでまたタイムステーション行ってきました。この記事のところです。

 

chinomia1204.hatenablog.com

 

飲みたかったこいつが滑り込みで飲めました。

アードベッグにハマってる人も今度飲んでみてね。

 

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アードベッグ蒸留所について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

 

chinomia1204.hatenablog.com

 

 

今回のボトル

左のグルーヴスが今年行われたアードベッグ・デー限定ボトル、右のケルピーが去年のアードベッグ・デー限定ボトルです。

基本的に僕らは買えないので、アードベッグのイベントに行くか、バーで飲むかしかありません。

例年のアードベッグ・デー限定ボトルは、普段リリースされるものより特徴的なものが多いみたいです。

グルーヴスは強く焦がしたワイン樽を用いており、ケルピーは黒海近辺で潮風をたっぷりあびたオークを用いた樽を用いているそうです。

 

そもそもアードベッグ・デーとは

スコットランドウイスキーの聖地アイラ島では毎年5月下旬から6月頭にかけて「ウイスキーフェスティバル」が開かれます。

この中で、アイラ島の各蒸留所は「オープンデー」と称して日替わりで蒸留所を開放し、イベントだったり無料試飲を行います。

その最後を飾るのが「アードベッグ・デー」ということです。

日本でもイベントがあり、6月2・3日で行われたようです。

 

レビュー

 グルーヴス:強いスモーク臭、スタンダードのアードベッグっぽい濃厚な感じ。バニラっぽい濃厚な香りと七輪みたいな焦げ感、炭。口に含むと粘性があって、塩味と甘さとスモーク感が強烈な主張。だんだんと苦みが強くなり後味は口にはりつくように焦げ感や香ばしさが長く残る。

ケルピー:同じくスモーキーだが、ヨード(海藻)感が強い。香りはそれほど強くなく、甘さというよりは木材のようなオーキーさとスモーク。口に含むとややオイリー、苦みが先行してそこから酒質由来の甘さがでてくる。余韻は塩気を含んだ強烈なピートで印象的。

 

個人的にはグルーヴスの方がアードベッグらしさがあっておいしかったですね。

 

ウイスキー基礎知識 第2回:原材料からみるウイスキーの種類

ウイスキー基礎知識、2回目となります。

 

さて、前回お話しした重要なことをおさらいすると

 

ウイスキー穀物が原料

穀物によって種類が分かれる

 

ということでした。

 

それではやっていきましょう。

 

ウイスキーは、大麦麦芽を原料とするモルトウイスと、穀物全般(大麦に加えてコーンやライ麦など)を原料とするグレーンウイスキーに大別されます。

また、両者を混ぜたものをブレンデッドウイスキーと呼びます。

詳しく見ていきましょう。

 

 

モルトウイスキー

大麦麦芽を原料としたウイスキーです。

別名”ラウド(声高な)スピリッツ”と言われるほど、風味に個性があります。

一般的には、ポットスチルと呼ばれる銅製の単式蒸留器を使って2回、稀に3回蒸留され作られます。

 

グレーンウイスキー

穀物を原料としたウイスキーです。

別名"サイレンススピリッツ"と言われるその味わいは、軽やかかつ穏やかです。

一般的に、連続式蒸留機と呼ばれるもので蒸留され、モルトウイスキーにくらべ短時間で効率よく蒸留することができます。

 

モルトウイスキーは個性が強すぎて飲みにくい。

グレーンウイスキーは穏やかすぎて味がない。

両者のいいとこどりをしようと考えたされたのが、両者を混ぜるブレンデッドウイスキーになります。

 

一昔前まで、ウイスキーのほとんどがブレンデッドウイスキーでしたが、近年シェアを伸ばしているのが「シングルモルトウイスキー」になります。*1

 

シングルモルトとヴァッティング

シングルモルトウイスキーとは「単一の蒸留所で作られたモルトウイスキーのみを使ったウイスキー」を指します。蒸留所の個性が見える逸品というわけです。

非常に間違いが多いのですが、単一の樽ではないです。

 

ウイスキーは木製樽で熟成されるというのは前回お話ししたと思います。

実は樽ごとに微妙にお酒の出来が違ってくるんですね。

そのため、通常は瓶詰めする前に複数の樽のお酒を混ぜ合わせ、品質を安定させます。

この作業を「ヴァッティング」と呼びます。

 

シングルモルトウイスキーはヴァッティングを経ているため、様々な樽のお酒が少しずつ入っている状態になっています。

ヴァッティングをせず、一つの樽から瓶詰めしたウイスキーシングルカスクシングルバレルと呼びます。

 

紛らわしいですが、ここはウイスキーを購入したり、頼んだりするうえで重要なところなのでがっつり説明させていただきました。テストに出ます。

紛らわしいついでにもう一つ。

複数の蒸留所のモルトウイスキーを混ぜて作ったお酒は「ヴァテッドモルトウイスキー」なんて呼ばれます。

 

頭がこんがらがってきたそこのあなた、それが正しい反応です。

僕も覚えるまでめっちゃ苦労しました。もうちょっとなんとかなりませんかね()

 

 

さてウイスキー基礎知識第2回はいかがだったでしょうか。

ちょっと後半用語が多くてついてけなかった人も、雰囲気だけ覚えてくれれば大丈夫です。

 

次回はウイスキーの歴史です。少し前までブレンデッドウイスキーがほとんどだったとお話ししましたが、ウイスキーとはどのように生まれ、発展していったのでしょうか。

 

お楽しみに。

 

*1:とはいってもまだ市場の7割以上がブレンデッドウイスキーです