うさぎは寂しくても死なない

備忘録を兼ねたブログ お酒(特にウイスキー)のことについてよく書きます

メッツァー マリタイム シュナンブラン

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種類:白ワイン

国:南アフリカ

地域:すテレンボッシュ

生産者:メッツァー・ファミリー

品種:シュナンブラン 100%

参考価格:3000円台後半

購入元:アフリカー

レビュー

最初は硫黄のような還元的な香り。少しするとおさまり、ポップコーンのような甘い樽感、マーマレードのような苦みを伴うオレンジ味。

口に含むと暖かさを感じる。オレンジジャムのような果実味とトーストの香ばしさ。少しオレンジピールのような苦さも混じっていて、それが全体のバランスをとっている。

後半に少し塩っぽさ、旨味をしみじみと感じる。

 

生産者情報

購入元のアフリカーさんの情報を記載します。

メッツアー・ファミリー マリタイム シュナンブラン 2017 Metzer Family Maritime Chenin Blanc | 南アフリカワイン通販のアフリカー

南アフリカ・ステレンボッシュ地区の中でも最高品質のブドウが育つヘルダーバーグ。スイスと南アフリカにルーツを持つ醸造家、ウェイド・メッツアーが2006年に設立。メッツアーは「オールド・ヴァイン・プロジェクト」のメンバーであり、この地域に育つオールド・ヴァインの個性を発揮したワインを造るため、白品種はシュナンブラン、赤品種はシラーに注力しています。

樹齢35年以上のオールド・ブッシュヴァインで作られた3種のシュナンブランはヘルダーバーグのテロワールを見事に表現し、世界的に高く評価されています。

ワイナリーはフォルス湾から4~7kmに位置し、海から吹き込む南東の風の影響を強く受けています。地理的にはステレンボッシュに近いものの、自然界の観点からはコンスタンシアに近く、山(MONTANE)と海(MARITIME)の両方の影響を受けています。人的介入を最小限に抑えながら、表情豊かでテロワールの個性を生かしたワイン造りをモットーにしています。

畑では環境と人的資源の両方を尊重したサステナブルファーミングが実践されています。セラーではポンプ、フィルター、逆浸透機による機械の介入はありません。セラーに常在する土着の酵母による発酵は、長く安定した抽出時間をもたらします。畑からボトルになるまでの“生命力“を維持するため、ワインはノーファイニング、ノンフィルターで瓶詰されています。

「現代の消費者経済はどこからでも来て、どこにでも行き渡る製品を大量に生み出していますが、一方でワインは特定の地域と密接に関わっていて、その個性を表現する能力に最大限の魅力を感じます。私たちがテロワールと呼ぶ無形のクオリティ。特定のワインを誰がどのように、どんな場所で、いつ作ったか。ワインとはこれらの要素が組み合わさって作られており、個人のスタイルや美観を超越し、飲み物であり場所であるという概念を助長するものなのです」と醸造家は語ります。

 

オールドブッシュヴァイン(古木)のシュナンブランの評価が高いワイナリーです。

今回のMARITIMEはMARINE、海を表現しているキュヴェになります。

 

評価

ストーリー ★★★★(4/5点)

品のあるけどシンプルなラベルで結構好みですね。

ただ品種名がめちゃくちゃでかいのは謎…ワイナリー名とかキュヴェの名前を前面に押し出した方がよいのでは…

 

味わい  ★★★★★★★★★(9/10点)

なにこれ美味い。いやマージでうまい。

最初こそ硫黄っぽさがあるものの、それさえ越えれば甘やかで香ばしい樽感、オレンジ系の暖かい果実味がどっさり。ただこってりしたタイプではなく、引き締めるオレンジピールのような苦みと、後引く塩気・旨味が何杯でも飲ませてくれます。

この塩気が海っぽさなのかはさておき、このバランスはすばらしいです。

 

コスパ   ★★★★ (4/5点)

実売4000円弱と安くはないワインですが、一度は飲んでほしいワインです。

南アの白はポールクルーバーのシャルドネがあるためどうしてもコスパ面で見劣りしますが(あれがおかしすぎるだけ)、十分戦えるワインだと思います。

というか、南ア以外で3000円台でこのクオリティは見つけるのに苦労すると思います。

 

総評

シュナンブランの特徴をうまく引き出しているのか、本当に美味しいワインでした。

南アは2000~5000円くらいの白が本当にレベルが高いと思います。

またいろいろ飲んでいきたいですね。

 

それでは。

ピノ飲み比べ ~カリフォルニア vs 南アフリカ編~

タイトル通りの記事です。 

 

赤ワインの品種の中でもピノノワールが好きなのですが、各産地の違いを感じ取るため、飲み比べを実施しました。

今回実施した銘柄はこちら!!!

左:カレラ ジョシュジェンセン セレクション ピノノワール 2017(カリフォルニア)

右:ポールクルーバー エステーピノノワール 2018(南アフリカ

カレラの方が一年前のVTとなっています。

 

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それではやっていきましょう。

レビュー

カレラ:色は黒みを帯びたルビー色。茎のような青い香り、ハーブ、熟したベリー。味は明るく甘味を伴う果実味、陽気な味わい。クリーミーさや少しカフェオレのような感じも。喉にかけてスパイスが引き締める。

 

ポールクルーバー:キノコ、ラズベリー、森の下草のようなしっとりした香り。味わいは酸が強め、若い桑の実、やはりきのこを感じ、陰性のひっそりした味わい。

 

生産者情報

今回は有名ワイナリー同士なのでワイナリーの紹介は割愛します。

 

カレラ ジョシュジェンセンセレクションは、セントラルコーストのブドウに、カレラの所有するマウントハーランの畑のブドウが15%程度ブレンドされているものになります。

ポールクルーバー エステート は、ポールクルーバーの展開の中ではセブンフラッグス > エステート > ヴィレッジと、中価格帯になります。

 

評価

ストーリー どちらも★★★★(4/5点)

どちらも人気ワイナリー、さすがといったところでしょうか。

カレラもポールクルーバーもデザインがよいですよね。

カレラはトレードマークの焼き窯(カレラという名前もそこから来ているそうです)が存在感を放っています。

 ポールクルーバーも、文字色やバック柄が独特でオシャレですよね。

 

味わい カレラは    ★★★★★★★★(8/10点)

ポールクルーバーは★★★★★★★(7/10点)

味わいは対極というか、陽気な味わいで果実感や甘味を感じるカレラに対し、

ポールクルーバーはキノコや森っぽさがあり、冷涼な酸もかなり感じる構成でした。

ただ、ポールクルーバーは酸がバランスを悪くしていた気がします。

味はカレラに軍配ですね。

※これは開けたての評価だったので、数日たつと酸が取れてきてポールクルーバーはかなり変わりました

 

コスパ   どちらも★★★(3/5点)(ポールクルーバーは数日後4/5点)

味はカレラの方が美味しかったですが、自分の購入価格で1000円ほど、実売で1500~2000円ほどカレラの方が高いので、そう考えるとコスパは同じくらいかなと思います。

また、酸が落ち着いてきたらポールクルーバーの方がコスパは高いと思いました。

 

総評

カリフォルニア vs 南アフリカ、買ったのは…

カリフォルニア

です。

 

まあ、僕が安く手に入れられたって言うのもあるんですが、3000円台で開けたてのあの味わいはとても良かったです。

ただ、コスパで見ると特に数日後はポールクルーバー優勢かなということもあり、南アフリカも全然負けていませんでした。

 

というわけで、せっかくだったので飲み比べてみましたが、いろいろな発見がありました。

同じ品種なのにここまで産地・作り手で変わるのがワインの面白い所ですね。

 

また機会をみつけてやってみたいと思います。

それでは。