うさぎは寂しくても死なない

備忘録を兼ねたブログ お酒(特にウイスキー)のことについてよく書きます

ウイスキー基礎知識 第4回:世界の五大ウイスキー(後編)

さあ、なががったウイスキー基礎知識4回も後編、本当にラストです。

前編・中編の記事はこちら。

 

今回はジャパニーズウイスキーについて書いていきます。

それではやっていきましょう。

 

ジャパニーズ

さあついにきました、日本です。

日本のウイスキーが五大ウイスキーに入っていると知らない人も多いんじゃないでしょうか。

日本でウイスキーが誕生したのは20世紀に入ってからで、五大ウイスキーの中で最も遅いですが、その繊細な味わいと高い技術力が世界に認められ、今では数々の賞を取っています。

 

ジャパニーズはスコッチをお手本にしているので、製法や種類はスコッチと変わりません。

 

日本はメーカーごとに蒸留所を所有し、その中で複数銘柄を作り上げているので、メーカーごとの紹介とします。

 

サントリー

所有蒸留所:山崎蒸留所、白州蒸留所等

 

日本で初めて本格的にウイスキーを作ったのは、サントリー創業の鳥井信治郎さんです。ですので、サントリーは日本のウイスキーの祖といえるでしょう。

1980年代以降、冷え込んだウイスキーの消費を回復させたのもサントリーハイボール戦略であり、日本のウイスキーへの貢献は計り知れないものになっています。

 

代表銘柄:山崎、響、角瓶

そのサントリーの代表銘柄といえばまず山崎でしょう。

日本独自のミズナラの樽に入れた原酒も使われ、華やかで複雑な、これぞジャパニーズシングルモルトという味です。

響は日本のブレンデッドの頂点ともいえるウイスキーです。

「人と自然と響きあう」というコンセプトで作られたこのウイスキーは、香りが非常に華やかで、飲んでいてひっかかりがなく口に入っています。

角瓶は説明不要ですね。日本のウイスキーで唯一世界の消費量top20に入ってるらしいです。

 

 

②ニッカウイスキーアサヒビール

所有蒸留所:宮城峡蒸留所・余市蒸留所

 

日本のウイスキーの立役者は鳥井さんのほかにもう一人います。その竹鶴政孝さんが作ったのがこのニッカウイスキーです。

現在はアサヒビールの子会社になっています。

 

竹鶴さんは実際にスコットランドの蒸留所をめぐり、実習などもして、そこで学んだことを一冊のノート(通称竹鶴ノート)に書き記し、日本にもたらします。

その竹鶴さんが作ったニッカウイスキーは、今でもスコットランド伝統の製法を守り続けています。

 

代表銘柄:ブラックニッカ・竹鶴

まずニッカと聞いて思い浮かぶのはブラックニッカでしょう。

あんまりストレートで飲むお酒ではないイメージですが、ブラックニッカ誕生60thを記念して作られた「ブレンダーズスピリット」という特別版は結構おいしいです。

あとは創業者の名を冠した竹鶴ですね。

これは複数蒸留所のモルト原酒だけをブレンドした「ヴァテッドモルト(ピュアモルト)」という種類になります。キャラクターの違う複数の原酒を絶妙にブレンドした、ブレンダーの技術が光る逸品です。

 

 

キリンビール

所有蒸留所:富士御殿場蒸留所

 

上記2つに比べて製造を開始したのは遅いですが、世界的にも稀有な特徴を多く有しているのがキリンの御殿場蒸留所です。

ここだけでモルト・グレーン両方のウイスキーを生産しており、生産・貯蔵・ボトリングまでできる世界でも珍しい複合施設です。

また、普通グレーンウイスキーはあくまで下地で重要視されないのですが、ここではこだわり抜き、3種類のグレーンウイスキーを作り分けています。

 

代表銘柄:富士山麓

これ個人的にコスパめっちゃいいと思います。味わいは和製バーボンといった感じで、甘めに仕上がっています。

蒸留所限定のシグニチャブレンドというハイグレード品が一般に出回るみたいなので、そっちも要チェックですね。

 

 

ベンチャーウイスキー

所有蒸留所:秩父蒸留所

 

2008年から蒸留を開始した、新進気鋭の企業です。

創業者である肥土伊知郎が、彼の祖父の作っていた原酒を瓶詰めした「イチローモルト」は2007年にベストジャパニーズモルトに選ばれ、業界に衝撃を与えました。

以降日本のクラフト蒸留所の最前線を走り続けています。

 

代表銘柄:イチローモルト

秩父蒸留所は一回の仕込みで1樽分程度しかお酒ができないためただでさえ供給が少ないのに、昨今の需要過多でめちゃめちゃ高いです。それでも飲む価値はあります。

蒸留所が小さいならではの実験的な試みもしていて、ワイン樽、ビール樽などで寝かせたウイスキーを販売しています。

 

 

終わりに

世界の五大ウイスキー後半編、いかがだったでしょうか。

ジャパニーズは書くことが多くなってしまい急遽一つの記事にしました。

一つの地域の中で個性の違いを見つけるのも面白いですし、国ごとに共通した個性を見つけるのも別の面白さがあります。

 

 3回4回とうんちく語りの回はこれで終わりです。うんざりしてた方も戻ってきてね

次回はウイスキーはどうやって飲むものなのか、ウイスキーの飲み方についてです。

お楽しみに。

 

 

ウイスキー基礎知識 第4回:世界の五大ウイスキー(中編)

 

ウイスキー基礎知識4回、世界の五大ウイスキーの中編です。

今回はスコッチとジャパニーズ以外の地域を扱います。

スコッチに関してはこちらを。

 

chinomia1204.hatenablog.com

 

 

それではやっていきましょう。

アイリッシュ

アイルランドは、イギリスと聞くとイメージされるグレートブリテン島の西にある島で、北側はイギリスの一地域、南側がアイルランドになっています。

アイルランドウイスキー発祥の地であり、かつては生産量一位を誇っていましたが、1920年代、アメリカへの輸出が途絶えその後衰退の一途をたどります。

ただ、現在は世界的なウイスキーブームとともに再評価され、復活してきています。

 

アイリッシュには一般的なシングルモルトブレンデッドウイスキーのほかに、「シングルポットスチルウイスキー」と呼ばれる伝統的なウイスキーがあります。

これは大麦麦芽に未発芽大麦、その他の穀物を加え、3回蒸留して作り出されるウイスキーです。

アイリッシュの特徴でもある、独特の油っぽさと穏やかな味わいはこの作り方から生まれるんですね。

 

代表銘柄:ジェムソン、ブッシュミルズ、レッドブレスト

ジェムソンは世界で一番売れているアイリッシュウイスキーです。飲みやすく、カクテルの素材や割り材にしてもOK。これはブレンデッドです。

ブッシュミルズは世界最古と名高いブッシュミルズ蒸留所で作られるシングルモルトです。

レッドブレストはシングルポットスチルウイスキーで、アイリッシュの中では重めの酒質と味わいです。

 

 

アメリカン

これは説明不要ですね、アメリカのウイスキーです。もともとはスコットランドアイルランドの移民が始めたウイスキーですが、禁酒法時代などを経て独自の発展をしています。

種類としては、最もポピュラーなバーボンと、現在ジャックダニエルが単一銘柄となっているテネシーウイスキーです。

某探偵マンガに出てくるバーボンさんのバーボンは、アメリカのウイスキーの一種類だったんですね。

 

バーボンは半分以上トウモロコシを原料にしなければならなかったり、新樽の内側を焦がして使うなどの特徴があります。味の特徴としては、トウモロコシ由来の甘さが挙げられるでしょうか。

 

テネシーウイスキーは、テネシー州で作られるウイスキーです。といっても原料や製法はほぼバーボンと同じです。

違うのは、チャコールメローイングという部分。サトウカエデの炭の層にお酒をくぐらせ、ろ過します。

これをすることでやわらかい口当たりになるんだとか。

 

ちなみに豆知識ですが、世界で一番売れているアメリカンウイスキージャックダニエルです。なのでバーボンではないんですね。

 

ジムビームとか有名だけど紹介するほどのものじゃない気がするので、ストレートで飲めるものを代表にします。

 

代表銘柄:メーカーズマーク、ワイルドターキー

メーカーズマークは赤い封蝋が目印のバーボンです。小麦を原料に使っているのが特徴。

味は優しい甘さで、はちみつみたいな味がします。

2000円強で買えるのでコスパも最高です、結構置いてあるの見ます。

ワイルドターキーはバーボンらしいバーボンです。骨太で荒々しく、樽の香りが強いのが特徴です。

 

 

③カナディアン

カナディアンはカナダで作られるウイスキーです。

アメリ禁酒法時代に、カナダはアメリカへの輸出を禁止せず、大量のウイスキーを製造・密輸することで莫大な富を築くと共に、アメリカ市場に浸透していきました。

 

種類としては、「フレーバリングウイスキー」というライ麦・トウモロコシ、ライ麦麦芽などを用いたものと、「ベースウイスキー」というトウモロコシ原料のものがありますが、ほとんどの製品が両者を混合した「カナディアンブレンデッドウイスキー」となります。

 

味の特徴としては、ライ麦由来のスパイシーさや、すべての蒸留器が連続式であるため、ライトな酒質であることが挙げられます。

 

代表銘柄:カナディアンクラブ

カナディアンウイスキーで最大の売り上げを誇るカナディアンクラブ。というか日本ではこれ以外なかなかお目にかかれません。

C.C.の名で親しまれることもあり、カクテルベースにもよく使われています。

某アニメの緑髪のピザ女じゃないです。僕はピザ女大好きですけど

 

 

 

終わりに 

ところ変わればということで、国ごとに様々な個性があることがおわかりいただけたましたでしょうか。

次回はいよいよ後編、ジャパニーズウイスキーについて扱います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウイスキー基礎知識 第4回:世界の五大ウイスキー(前編)

 

ウイスキー基礎知識4回目、お待ちかねの方も多いかもしれない世界のウイスキーです。

それではやっていきましょう。

 

 

世界の五大ウイスキーとは

 ウイスキーは世界中で作られていますが、その中でも特に有名な産地が五つあります。

それは

スコットランド(スコッチ)

アイルランドアイリッシュ

アメリカ(アメリカン)

・カナダ(カナディアン)

・日本(ジャパニーズ)

です(括弧内はそこで作られたウイスキーの名称として使われています)

 

スコッチは書くことが多いので、前半はスコッチのみの紹介で、後半に他4地域の紹介となります。

 

スコッチとは

五大ウイスキーの中で圧倒的存在感を誇るスコッチ。

これを作るスコットランドは、イギリスを構成する地域の一つで、一般的に想像するイギリスの島の北の方と周辺の島々が国土にあたります(ウルトラ雑な説明)。

北海道と大差ないくらいの面積しかありませんが、ウイスキー全消費量の6割近くを担うスコッチが作られています。

なんたってウイスキーが今の形になったのはスコットランドですからね、聖地みたいなもんです。

 

特徴として、ピートと呼ばれる炭を焚くことによるスモーキーな香りが挙げられます。ただ、すべてのウイスキーがスモーキーなわけではなく、どれくらいスモーキーにするでかなり個性が出ます。

 

製品としては、単一蒸留所のモルトウイスキーのみを瓶詰めした「シングルモルト」、モルトウイスキーとグレーンウイスキーを混合した「ブレンデッド」が一般的です。

ウイスキー詳しくない人でもブレンデッドの銘柄は聞いたことはあるくらい、ブレンデッドは人気ですよね(ジョニーウォーカーバランタインなど)。

 

 

現在はシングルモルトブームで、シングルモルトの生産が拡大しています。

スコットランドは地域ごとに様々な特徴があり、6つの地域に分けられています。

それぞれ特徴と、代名詞となる蒸留所を紹介していきます。

 

①スペイサイド

スコットランド本島北東部、スペイ川流域を指します。

かつての密造の中心であり、最も多く蒸留所が存在するエリアです。

山脈がもたらす冷涼な気候と、川の良質な水に恵まれた地域です。

特徴としては繊細で、花のような香りのするエレガントな名酒がそろっています。

 

代表蒸留所:グレンリベット蒸留所

公認蒸留所一号ですからね、すべてのスコッチの基本とも呼べる要素が詰まっています。

 

 

②ハイランド

スペイサイドを除く、スコットランド本島北部を指します。

広いので、さらに東西南北を分ける場合もあります。

あまりに広いので、地域としての味の特徴はないです…。

 

代表蒸留所:グレンモーレンジィ蒸留所

グレンモーレンジィは北ハイランドにある蒸留所です。ブレンデッドに原酒を提供せず、シングルモルト一筋でやっているなど、こだわりが強いです。

香りも華やかで飲みやすく、個人的におすすめです。

記事はこちら。

chinomia1204.hatenablog.com

 

③ローランド

スコットランド本島の南部を指します。

昔は栄えていましたが、現在シングルモルトを作っている蒸留所は3,4つくらいです。

特徴としては、スコッチは普通2回蒸留なのにローランドでは3回蒸留をすることです。

これによりライトな酒質で、麦の味が素朴に感じられるのが特徴です。

 

代表蒸留所:オーヘントッシャン蒸留所

ローランドといったらここ、って感じの蒸留所です。

たしかこの蒸留所はサントリーの傘下なので、日本でも割と見かけると思います。

 

 

④キャンベルタウン

スコットランド本島西部に突き出した、キンタイア半島にある港町を指します。

かつてはウイスキーの首都と呼ばれ、全盛期には30を超える蒸留所が存在しましたが、現在は3つのみとなっています。

味の特徴としては、「ブリニー」と称される、独特の塩辛さがあります。海が近いためでしょうか。

 

代表蒸留所:スプリングバンク蒸留所

独立資本でありながら、瓶詰め施設まで持ち、すべての麦芽を自家製麦でまかなう最強っぷり。

また、基本的にスコッチは蒸留所名=商品名になるのですが、ここではスプリングバンク以外に、作り方を変えたヘビーピートの「ロングロウ」、ノンピートで3回蒸留の「ヘーゼルバーン」を商品として出しています。

スプリングバンクの記事はこちら。

 

chinomia1204.hatenablog.com

 

⑤アイラ

スコットランド西部にある、アイラ島を指します。

面積は小さいですが、蒸留所が8(9)つ存在し、そのどれもがシングルモルトを中心に作っています。

この島は1/4がピートで覆われている湿原だそうで、河川などの水源も、ピート由来の茶色を帯びているそうです。

 

味の特徴としてはまずピートをふんだんに炊き込んだスモーキーな味わいが挙げられます。また、海沿いの蒸留所が多いため、潮の香りがするのも特徴です。

現在のシングルモルトブームの火付け役であり、熱狂的なファンが数多く存在します。

 

代表蒸留所:ボウモア蒸留所

アイラはどの蒸留所も個性的で、代表を選ぶのが難しいのですが、まあボウモアかなと。

操業も今あるアイラの蒸留所最古で、仕込み量も一番多かったと思います。

サントリーが買収している蒸留所なので、普通にスーパーとかに売ってる時もあります。

アイラの中ではスモーキーさが中くらいかやや弱めなので、まずアイラってどんなもんかを味わうにはちょうどいいと思います。

ボウモアの記事はこちら。

 

chinomia1204.hatenablog.com

 

アイランズ

これでラストです。アイラではなくアイランズです(紛らわしい)。

これはアイラ島を除く、スコットランド本島以外の島で作られたウイスキーを指します。islandsってことです。

アイランズの特徴はあまり共通するものがありませんが、それぞれの島の風土、特徴がでた個性的なウイスキーが数多くあります。僕はアイランズウイスキーに好きなものが多いです。

 

代表蒸留所:タリスカー蒸留所

いやーアランとかハイランドパーク入れたかったんですけどね(自分の好み)。やはりタリスカーでしょう。

タリスカースコットランド北部にあるスカイ島の蒸留所です。

その味わいは胡椒のような強烈な味わいが特徴で、好きな人は病みつきになります。

公式がタリスカー10年をハイボールにして、最後に粒胡椒散らす飲み方推奨してるくらいです。味わいは意外と甘いというか、バランスが取れています。

 

 

おわりに

ということで世界の五大ウイスキーのスコッチ編でした。やっぱスコッチが好きなのでどうしても長くなってしまいますね。

スコッチの良さの一つは、このように地域によって味や特徴が全然違うことです。どれだけ飲んでもまだ知らないボトル、蒸留所が出てきます。

皆さんもぜひ飲んでみてください。

 

次回は他の4地域について扱います

 ※訂正

日本のウイスキーが長くなってしまったのでそれを切り離して、前・中・後編の構成にします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よなよな工場見学 行ってきた

よなよなエールや、水曜日のネコ、インドの青鬼でおなじみ、ヤッホーブルーイングさんの工場見学に行ってきました。

 

中に入るとすぐに代名詞であるよなよなエールの看板が。

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これはテイスティング用でしょうか。待ち遠しいです。
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まずは原材料の説明。

実際に原料となっている麦芽を食べたり、ホップの匂いを嗅いだりしました。

ホップ頑張って食べてみたけど苦い…(´;ω;`)

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さて、続いて工場の中に入ります。

すべての場所が撮影OKだったのはびっくりしました。

撮影OKということで写真載せますが、やばそうだったら消します。

 

何やらいろいろな管がわちゃわちゃしてます。

 

醸造するタンクですね、でかい…。

 

熟成タンクから、出来立てのビールいただいたりもしました。

(わかりにくいと思いますが、真ん中やや右くらいの蛇口からビールが出ます)

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缶に詰める工程は、実際に参加者が体験できるようになっていました(僕はできませんでしたが)。

 

さあ最初のところに戻ってきて、お待ちかねのテイスティングタイムです。

 


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写真が見にくくて申し訳ないんですが、冒頭に載せた5種類について、味やマリアージュ、開発秘話などを交えながら飲み比べました。

ここでしか聞けない話などもたくさんしてくださって、非常に楽しかったです。

 

テイスティングの最後に、秘蔵っ子が。

 

公式通販以外ではなかなかお目にかかれないという、バーレーワイン「ハレの日仙人」です。めちゃくちゃおいしかったです。

 

終了後、直売所で軽井沢限定のビールを買い込み、工場見学は終了しました。

この内容で1000円というのは非常に満足いくものでした。

 

10/27(土)にお台場でよなよなのイベントがあるみたいなので、興味のある方はぜひ。

内田真礼さんのFCイベ被ってるけど僕も恐らく行きます。

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ウイスキー基礎知識 第3回:ウイスキーの歴史

ウイスキー基礎知識、3回目です。

 

前回はウイスキーの種類についてお話ししました。

モルトウイスキーとグレーンウイスキーブレンデッドウイスキーの違いはもうお分かりになりましたでしょうか。

 

このウイスキーですが、どこで生まれ、どのように今日まで発展してきたのか。

今回はそれを扱いたいと思います。

 

ウイスキーの歴史といいつつ、スコットランドにおけるウイスキーの歴史をメインに扱います。アメリカ・日本などその他の地域は、機会があれば扱いたいと思います。

 

ウイスキーの始まり

蒸留酒が生まれたのは、紀元前3,4世紀のメソポタミアと考えられていますが、ウイスキーが生まれたのは12世紀のアイルランド、もしくは15世紀のスコットランドといわれています。

 アイルランド説とスコットランド説のどちらが正しいのか現在もわかっていません。

 

アイルランド説は、1172年にイングランド王ヘンリー2世がアイルランドに侵略した際、「地元民が大麦の蒸留酒を飲んでいた」という報告があったことを根拠にしていますが、これには物的証拠がありません。

イングランド説は、1494年スコットランド王室財務省の記録に「修道士にモルトを与えてアクアヴィテ(ウイスキーの語源)を作らせた」と記述があるのを根拠にしています。

 

ちなみにウイスキーという言葉は、ラテン語で生命の水という意味の「アクアヴィテ」が、スコットランド土着のゲール語で「ウシュク・ベーハー」となり、やがてウイスキーになったと考えられています。

 

密造酒時代

ウイスキーが生まれてから18世紀ころまでは、ニューポットといわれる蒸留したての無色透明の液体でした。

ではどのように樽に入れ、熟成させるという工程が生まれたのでしょうか。

それには「密造」が密接に関わっています。

 

この頃、スコットランドイングランド(イギリス)からウイスキー製造にとても重い税がかけられていました。

それを逃れようとした生産者は、北部の山が深いハイランド地方に潜伏し、ウイスキーをひそかに作り続けます。

役人の目を逃れるために、蒸留したウイスキーを使い終わった木樽に入れておいたところ、香りが高くまろやかな琥珀色の液体に変わっていたのです。

これによりウイスキーは樽熟成という過程を経ることになったのです。

 

ウイスキーの蒸留所にはグレン○○という名前が多いのですが、このグレンというのはゲール語で谷を指します。

密造酒時代、ハイランドの山々の谷に隠れてウイスキーを作っていた名残なんですね。

 

この樽で熟成したウイスキーがおいしいとひそかに人気を集めていきます。

税金の課税差別の撤廃や、当時のイギリス国王がスコットランドを訪れた際に、密造酒であるグレンリベットのウイスキーを所望したこともあり、1823年にグレンリベット蒸留所が政府公認蒸留所第一号として認められます

その後、次々に蒸留所が認められていき、密造酒時代は終わりを告げます。

 

世界に羽ばたくスコッチウイスキー

密造酒時代が終わっても、まだまだウイスキースコットランドの地酒でした。

それが世界的なお酒になるには、2つの理由があります。

 

一つ目はブレンデッドウイスキーの誕生です。

前回の記事でブレンデッドウイスキーについて述べましたが、個性が強いモルトウイスキーと、無個性なグレーンウイスキーを混ぜることで、万人受けする味へと変化を遂げました。

これが世界中で好まれるようになった理由です。

 

 

二つ目は、フィロキセラの大流行です。

フィロキセラとは、ブドウの木に寄生する害虫で、1860年代から1880年代にかけてヨーロッパで猛威を振るいました。

当時のロンドンの食後酒といえばブランデー。しかし、フィロキセラの流行でワインやブランデーを作ることができなくなり、しぶしぶウイスキーに手を伸ばしたというわけなんですね。

スコットランドウイスキーはロンドン、ヨーロッパに広がりました。

その後、アメリカへの移民とともにアメリカに広がり、世界中で愛されるお酒になったというわけなんですね。

 

さて、だいぶ長くなってきてお疲れの方もいるでしょう。

大丈夫、これで終わりです笑。

ここまでの話は、ウイスキーに関する書籍に書いてあるいわゆる「教科書」的な内容でした。

では、今のウイスキーはどうなのでしょうか。

 

先ほどの話のあと、ウイスキーは順調に成長し続けていましたが、1980年代から2000年にかけてウイスキーの歴史上最大の不況に見舞われます。

さまざまな蒸留所が苦難に直面し、多くの蒸留所が廃業・閉鎖となりました。

この原因は、さまざまな専門家が言及しているものの、確たるものはわかっていないそうです。

 

しかし、2000年以降、シングルモルトがブームとなり、BRICSなどでもウイスキーの需要が増えたことで2018年現在、ウイスキーは順調に伸びています。

 

一方で、需要の増加に供給が追い付いていない側面もあります。

日本のウイスキーにおいても、白州12年や響17年が終売になっています。

ウイスキーにおいて〇年とは、〇年以上のお酒しかつかっていないということであり、1980-2000年の不況の時期に生産を縮小したことで、その時期の原酒を使うお酒が造れなくなっているんですね。

 

今、各蒸留所は増産体制をみせ、閉鎖していた蒸留所も再開の予定が立っていたり、新しい蒸留所建設の計画も次々に立っています。

 

その流れが身を結ぶのは5年、10年かかるので、その時もウイスキーのブームが続いていることを願うばかりです。

 

さて長くなってしまいましたが、ウイスキーの歴史でした。

次回は世界の五大ウイスキーについて紹介します。

それではまた。

 

 

 

Silence Bar その2

前回の続きです、飲んだボトルを備忘録がてらまとめます。

多分長くなります。

 

1日目

まず「オールドのシェリー樽が感じられるボトル」でお願いしたらこれが来ました。

 

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左:スプリングバンク 青アザミ 15年 1970-80年代蒸留、90年代流通

右:グレンドロナック 15年 1980年代蒸留?1990年代後半流通?

 

どちらもジャムのような濃密な甘い香りが漂い、今のシェリー樽との違いを見せつけられるボトルでした。特にスプリングバンクは、それでいて現行品に共通する麦芽香、塩気もあって気に入りました。

スプリングバンクはお気に入り蒸留所の一つなので、個別記事にするかもしれません。

 

次に「クライヌリッシュが好きなので、ブローラ飲んでみたいんですけど…」と頼んだら、クライヌリッシュとブローラがどっちも来ました。

しかも同じボトラー、同じ熟成年数。

流石マスターだなと思いました。

 

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左:クライヌリッシュ lombards Jewels of Highlands 1982-97

右:ブローラであること以外は上に同じ

 

正直2日間通して最も印象に残ったのはこの2つかもしれません、これは別記事で書きます。

 

2日目

飲んではないですが、マスターのコレクションの中でも特に貴重なものを見せてくれました。

 

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左:サントリー プレジデントチョイス

右:マッカラン 1876(詳細不明)

 

いやなに1876って。19世紀ですよ。

日本は明治維新。世界だとやっとドイツ帝国が出来たくらい。

海外のバイヤーが交渉に幾度となく訪れているみたいですが、マスター曰く「これは日本から出すつもりはない。」とのこと。

未開栓ですが、開く日はくるのでしょうか。

 

それから、まずはスタンダード品のおいしいやつを。


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左:ポートシャーロット スコティッシュバーレイ

右:ラガヴーリン 8年

 

これはどちらも飲んだことがあったのですが、安定して美味しいですね。

ピートがしっかりときいてます。

 

次は「オールドのアイラを」とお願いしました。


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左:アードベッグ 10年 1980年代流通

右:ラフロイグ 10年 アンブレッデット表記 アメリカ向け 1980年代流通

 

80年代のスタンダードボトルです。

いやほんとに、この味がスタンダードだった時代がうらやましいです。

現行品は薬品ぽいピート香が強調されていますが、この時代はその感じはありつつも、しっかりとそれに負けない麦芽の旨味があるんですよね。

瓶熟を経て落ち着いてきているのもあって、やや粘性のあるオイリーな口当たりからまろやかに風味が広がっていくのは、筆舌に尽くしがたいです。

 

次の2つは隣の常連客が頼んだものを分けてもらいました。


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上:アルマニャック バロン ド ラストラック(?)1949

詳細は出てきませんでしたが、とても古いことだけはわかります。

 

アルマニャックの方が線は細いものの、非常に芳香な香りと味で、のどにひっかかるくどさ、渋みは一切ない透き通った味がします。

マスター曰く、「アルマニャックはシングルモルトに通ずるものがある」んだそうです。

ルイ13世の方が香りも味も大胆で、どかんと旨味がきますね。こちらも非常においしいです。

余談ですが、ルイ13世バカラグラス割ったらどうしようと終始ひやひやしてました…

 

常連客とマスターと僕らしかいなくなって話も弾みます。

というかマスター酒飲んでます。まあマスターのボトルなのでどうしようが勝手なのですが…笑

 

そこでもう一杯。島のオールドウイスキーでチョイスしてもらいました。


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左:タリスカーTDラベル 8年 1960-70年代流通

右:スキャパ 8年 GM セスタンテ向け 1980年代流通

 

これはオールド詳しくない僕でも知ってます。タリスカーのTDラベル。

60-70年代に流通した、旨さ伝説級のボトルです。

葉巻を思わせる心地よいピートに信じられないボディの厚い麦芽、複雑な果実味、すべてを調和する塩気。評判通り、評判以上においしい…

スキャパも、今の線が細い花の香りがするお上品さはなく、厚い麦芽味と、はちみつの甘味でぶん殴るような、大味だけどおいしい面白いボトルでした。

 

ここでマスターから差し入れ。


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グレンリベット GM スミスラベル 1949 90年代ボトリング

 

やけに1949のボトルが多いと思ったらマスターの生まれ年なんですね。

スペックでいうと40-50年熟成のいわゆる超熟ってやつです。

チェリー・紅茶のような複雑で妖艶な香りから始まり、味は非常にフレッシュな果汁感ががあります。後味はかなりドライで、ここら辺は現行にも表れてる部分だなあと。

 

ラストはマスターの名を冠した本当にここでしか飲めないボトル。


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ブッシュミルズ 12年 丸岡さん向け(なんて書けばいいのかわからん笑)

マスターの丸岡さんは、ここのアンバサダーを務めていたようで、その一環としていただいたそうです。

素朴な麦芽風味に、干し草やレモンを思わせるオーク香で優しい味わいでした。

 

ぶっちゃけボトル10万とかをガンガン飲んでたので相当お会計ビビってたのですが、かなり割安でした。割安なだけなので相当かかってますが。

 

常連客が、「ここは日本一高いバーという人もいるし、日本一安いバーという人もいる」と言ってましたが、意味が分かりました。

例えばタリスカー8年TDラベル。知識がなければ、「なぜ、たかが8年のウイスキーが1ショット7000円*1」となるかもしれません。

反対に、ボトルが十数万することを知っていれば、お得だなぁと思うことでしょう。

 

長くなってしまいましたが、非常においしかっただけでなく、オールドという新たな道を見せてくれたSilence Bar、マスターの丸岡さんには感謝しかありません。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

*1:あくまで例であって本当の値段は知りません

Silence Bar

祖父母の家に行くついでに、全国的に有名な伝説のBAR「Silence Bar」に行ってきました。

 

香川県丸亀市の港のほど近くにあるのですが、なかなか見つからなくて苦労しました。

それもそのはず。だって見た目倉庫なんだもん

 

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見た目も奇抜で、海に一番近いBARなんてマスターもおっしゃってましたが、有名なのはそこじゃないんです。

 

この倉庫の入り口付近は改装してBARになっているのですが、奥はそのままウイスキー保管倉庫になっています。

「ここにないお酒は日本全国どこに探してもない」といわれるほど、豊富なお酒のストック(特にオールドボトル)が人気の理由なんですね。

 

そのお酒を求めて、全国各地からお客が来るだけでなく、よそのバーテンダーさんも勉強に来たり、芸能人もお忍びでくるそうです。

福山雅治さん、香川照之さん、片岡愛之助さんは常連で、作家の伊集院静さんとはお前と呼び合う仲なんだとか。

 

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中に入ると薄暗い店内にジャズがかかっており、バックバーにはお酒がぎっしり!

表に出ているものだけでも、見たことのないボトルばかりで非常に興味をそそられます。

 

実際に飲んだものは別記事にまとめますが、夢のような時間でした。

 

2日訪れたのですが、マスターが「親子で酒飲めるんはええなぁ」と、僕たちのことを気に入ってくれて、店を閉めたあと僕・父親・マスター・常連客で、マスターの息子さんが開いているBARに行き一緒に飲みました。

今度そこが閉まると息子さん夫婦も一緒に別のバーに流れて飲んで…いやマスターもう70なのにどんだけ酒飲むんだよ(僕は翌日頭痛かったです)。

とてもよくしてもらって大満足だったのですが、マスターの丸岡さんと写真を撮り忘れたのだけが非常に心残りです。

 

場所的にはなかなか行きにくい所にありますし、マスターも年なのでボトル探すの手間取ったり、耳が遠くなったりもしています。

けれども、海の近くの静かなBARで、年を重ねたマスターと共に長い年月を経たお酒を楽しむ、これはなにものにも代えがたい体験なのではないかと思います。

 

次があるかわかりませんが、機会があったらまた訪れたいと思います。