うさぎは寂しくても死なない

備忘録を兼ねたブログ お酒(特にウイスキー)のことについてよく書きます

余市蒸留所 見学してきた

前回の白州蒸留所に続き、余市蒸留所を見学してきました。

白州蒸留所についてはこちらをご覧ください。

 

chinomia1204.hatenablog.com

 前回同様、白州と比較するような視点も交えながら書いていきます。

 

 

そもそも余市蒸留所とは

 余市、というお酒は白州よりは知名度は低いでしょうか。それでも聞いたことのある人が多いと思います。

かの竹鶴政孝氏がサントリーを退社した後、スコッチの再現を目指して1934年に建てたのがこの余市蒸留所です。ニッカウヰスキー第一の蒸留所ですね。

スコットランドのハイランド地方を思わせる冷涼な気候、良質な水と木、ピートがふんだんに採れる地ということで、ウイスキーづくりのある種理想のような土地柄となっています。

山崎蒸留所を作る際にも竹鶴は北海道を候補に挙げていましたが、サントリー創業者の鳥井が「工場は人に見てもらえる場所ではないとだめだ」と譲らなかった、みたいな逸話もあります。

 

蒸留所は余市駅から目の前、余市駅は札幌から一時間ほど、小樽から30分ほどと観光にうってつけです。

そのためか、白州蒸留所に比べて「観光スポット」としての色が強かったように見受けられました。

 

感想

蒸留所の入り口。おしゃれな門。

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ガイドの行程はこんな感じ。

製造工程以外にも見所がある。
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これ!!これが見たかった!!

個人的に一番興奮した、石炭直火蒸留の写真。この方式をとっているのは世界の蒸留所で余市だけ!!!

スコットランド伝統の蒸留方法ですが、効率などの面から最近は廃れてしまい、ほとんどが蒸気による蒸留、直火をしているところでもガスによるものとなっています。

しかもちょうど職人が石炭の調節をしているところに出会った…感動…
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同じ部屋のポットスチル。注連縄が巻かれてるのが、和洋折衷という感じで面白い。
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竹鶴とその妻リタが暮らした旧邸宅が、リタハウスとして残っている。以前はお茶を飲めたらしいが、今は耐震強度を満たしていないことから公開はされていない。

創業当時の事務所など、ここのほかにも歴史的な建物が残っている。

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蒸留を除き、全体的に製造工程を遠めからガラス越しに眺めるのが多くて、あまり写真がないです…。

貯蔵庫も、手前の樽は見学用に空樽だったので、あまり匂いや肌で製造を感じるということはありませんでした。そこらへんは白州の方がよかったなあ。

 

ウイスキー博物館にある初代ポットスチル。自由に触ってOK。

銅を叩いて作るためボコボコしていたり、底の方が厚くなっているため場所によって叩いた音が違うというのは面白かった。

博物館はニッカウヰスキーとしての歴代ボトルだけでなく、リタの実家を再現したスペースや竹鶴の私物が並んでおり、ニッカウヰスキーとそれにかかわった人たちの歴史を味わうという点で、非常に興味深かった。
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無料試飲。珍しいものはなかったが、試飲会場が休憩所も兼ねていて非常に広く、水・氷・炭酸水・アップルジュースが飲み放題で、自分好みの割り方を見つけられるというのは面白かった。

ここら辺は明らかに団体観光客を意識しており、大人数でも来やすい。
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その後は有料試飲会場へ。

竹鶴21年と終売の余市10年。

余市10年は現行NASよりピーティーでした。竹鶴21年は完成度がやばい。家に欲しいなあ…
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中はこんな感じ。
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ただ、有料試飲はちょっと期待外れというか、蒸留所だからこそ安く飲めるみたいなものがあまりなかった印象です。サントリー系でいうところの白州山崎25年、響30年クラスがいなかったというか。余市15年・20年はどこ……

 

ひとつ化け物クラスがいたんですが、ちょっと手が出ませんでした…

10mlで7000円ってなに???1shot21000円???

小売価格30万(定価で買えるとはいってない)なので仕方ないかもしれませんが、自分には無理でした。

もっとこう、ハーフ1000円~2000円くらいの、背伸びして届くくらいの層を充実させてくれ…
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お土産屋の写真はないのですが、白州と比べて規模が段違いでした。お土産の種類も、一つの品の個数もすごくて、これは売切れないわって感じでした。

 

総合的に、とても良いものでした!総合的に見て一つの観光スポットとしての側面が強く、ウイスキー全く知らない人と大人数で行っても楽しめると思います!

一方、ウイスキー好きには試飲や見学が少し物足りないかもしれません…

時間の都合上、あまり余市でゆっくりできなかったため、次は周辺散策等も含めてまた行きたいと思います。

 

おまけ

余市に行く前日、札幌はすすきのにあるBar 無路良(ブローラ)さんに行こうと思ったのですが定休日でした。

途方に暮れていたところ、新橋のBarキャパドニックさんの店主からBar kark wallさんをオススメされ、そっちに行ってきました。

ついたらなんと無路良さんの2件となりくらい笑。


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2018のバンク18年、フープのロッシー、秩父ウイスキー祭りのブレンデッド、90トマーティン、お魚キースなど、どこかで飲みたいなと思っていたボトルを飲めて幸せでした。

あまりウイスキーを知らない友達も楽しんでくれた(?)ようでよかったです。

また札幌に立ち寄った際は無路良さんとkirk wallさんに行きたいと思います。本当にありがとうございました。

 

 

 

白州蒸留所 見学してきた

久しぶりのブログ更新となってしまいました。卒論関係からの旅行やらライブやらでつい後回しにしてしまいました。

そんなわけで(?)2月下旬に白州蒸留所に行ってきました!!!

蒸留所見学は初めてで、非常に興味があったので行けてよかったです。

また、3月中旬には余市蒸留所に行っているので、そことも比較しながら書いていきたいと思います。

 

 

そもそも白州蒸留所とは

白州」というお酒は誰もが聞いたことがあると思います。これを作っている白州蒸留所はサントリー第二の蒸留所です。

山崎蒸留所とは異なるタイプの原酒を生産するため、山崎ができたちょうど50年後である1973年に建てられました。

森の蒸留所」というキャッチコピーの通り、周りを森に囲まれた、南アルプスの麓にある自然豊かな土地柄です。

 

蒸留所へは山梨県小淵沢駅からタクシーで15分ほど。

新宿から鈍行で3時間、特急で2時間ほどで、日帰りでもぎりぎり行ってこれるかなという印象です。

 

白州蒸留所の全体像はこんな感じ。

入り口側に見れる建物が多く、奥の方は謎に包まれています。

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感想

余市蒸留所と比べて一言で書くならば、白州は「工場見学」という感じでした。

全体的に余市よりも近くで設備を見ることができ、肌でウイスキー製造を感じることができました。

 

なんの設備だか書いてないけど恐らくマッシュタン。実際に稼働しているものをここまで近くでみることができる。

 

発酵槽。あたりを漂う甘い麦汁の香りはビール作りを思わせる。

 

熟成庫。実際に原酒が入った樽が貯蔵されており、ウイスキーとオークの香りが非常に華やかに感じられる。ただ香りが強すぎて、アルコールが苦手な人は立ち入るだけで酔っぱらうと思う。

 

見学が終わると、お待ちかね試飲コーナー。

ガイド付き有料ツアーなのもあって(1000円)、試飲も白州の構成原酒に焦点をあてた面白い試み。

①のホワイトオーク原酒が想定以上に美味しかったものの、②のライトピート原酒はピート以外の個性がなく…笑。

ただ、白州の特徴や、ハイボールとの相性を考えるとこのライトピート原酒は必要なのだろうなと白州を飲んで再認識しました。

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そのあとは有料試飲コーナーへ。白州・山崎18年と響21年。すべてハーフ600円という破格の安さ。蒸留所だからこそできることですね。

余市は、この蒸留所だからこそって価格のものが、竹鶴21年以外はあまりめぼしいものがなく、そこは個人的には残念でした。

どれも初めて飲んだのですが、もう旨いこと旨いこと。サントリーの力を改めて感じました。

白州と山崎は25年、響は30年もあったので、次はそちらにもトライしたいですね。

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その後、ショップにてお買い物。しかし!!!

蒸留所限定ボトルが売切れてる…(´;ω;`)

一番悲しかったのがこれです。ショップはややこじんまりとしていて、一つ一つの品数も多くないように見受けられました。

 

総じて、製造工程の見学から試飲までとても良いものでした!

ただビジターセンターといいますか、休憩できる場所やショップが大きくないため、大人数で来ると苦労するかもしれません。

どちらかというとウイスキー通向けという印象です。

また各25年と蒸留所限定ボトル目当てに行きたいと思います。

 

おまけ

甲府に宿をとったのですが、宿の近くにクラフトビール飲めそうなお店があったので行ったらなんと…

アウトサイダーブルーイング醸造所兼直営店でした。

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アウトサイダーはフェスでもぼちぼち見かけて飲んでいたので、まさかここだと思ってなくてビックリしました。

嬉しい誤算で、ご飯もお酒もとても美味しかったです。

 

また2日目は勝沼というワイン作りが盛んな地区で降りてワイナリー巡りをしました。

 

 

見学を申し込んだシャトーメルシャンをはじめ、歩いていける範囲に10件以上のワイナリーがあるため、散歩がてらぶらつくのにはとても良いなと思いました。

2日間お酒まみれの旅行でしたがとても楽しかったです。

余市の感想もほどなく記事にします。

それでは。