うさぎは寂しくても死なない

備忘録を兼ねたブログ お酒(特にウイスキー)のことについてよく書きます

ジェームズ・マッカーサー スプリングバンク 23年

オールドバンク、ここにあり。

 

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JAMES MACARTHUR'S

SPRING BANK

Campbeltown's single malt

Aged 23 years

bottled in 1991?

53.7% 700ml

 

ジェームズマッカーサーというスコットランドボトラーズ会社から、スプリングバンク 23年です。

同社は主に閉鎖された蒸留所や、あまり知られていない蒸留所のウイスキーを扱っているそうです。(ジェームス・マッカーサー [James MacArther] | 酒が好き!人が好き!酒の武蔵屋

 

その中でも特に優れたものにつけられるFine Malt Collectionというシリーズであるこのボトル。

注目してほしいのはボトリング年なのですが、残念ながら自分が調べた限りでは正確な年数はわかりませんでした。

ただし、同じラベル、スペックのミニボトルが存在し、そちらが1991年のボトリングと書いてあり(下記リンク)、頂いたバーのマスターも1980年代の終わりくらいといっていることから、1980年代後半~1991年のボトリングと仮定して以後話を進めていきます。

whisky.auction

 

仮に1991年ボトリングとすると、逆算して蒸留年は1968年。幻の60年代の原酒ということになります。冷静に50年以上前に仕込まれた原酒ってやばいですよね(語彙力)。

非常に期待がもてます。

 

 

スプリングバンク蒸留所について

スプリングバンク蒸留所は僕の推しの一つです。このブログでも何度か出てきてますね。

スプリングバンクについて知りたい方はこれらの記事をご覧ください。

 

レビュー

香り…非常に華やか。いちごジャムやベリージャム。こなれたコクのある麦感。奥から白ワインのミネラルも感じ、総じて陶酔感がある。個人的にオールドバンクに求める三拍子がすべてそろっている。

味…噛み応えのある、凝縮した麦の旨味が広がる。イチゴジャム、たくさんのベリー。すこし貝の出汁。穏やかなブリニー(塩味)。余韻は少し土っぽいピートとビターチョコでドライだが心地よく収斂する。

 

もうね、最高ですよ(語彙力)。

オールドスプリングバンクシェリー樽といえばこのいちごジャムやベリージャム感。それが感じられたので、樽はシェリー系だと思いますが、以前飲んだ青アザミラベルの15年よりも濃厚さがなく、チョコ・家具みたいなニュアンスもないのでリフィルシェリー樽かなと推測しています。

 

(おまけ)スプリングバンクの青アザミラベル(写真左)。1990年代流通とのことなので、原酒は70~80年代。こちらも非常においしい。

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今のスプリングバンクも美味しいボトルはたくさん出ていて、とても頑張っているのですが、「モルトの香水」と呼ばれたこの時代の香味とは少し異なります。

いちごジャム、厚みのある麦、ブリニー。この味はだんだん味わえなくなるのかなあと感慨にふけりながら、見つけたら積極的に飲んでいこうと思います。

非常に貴重な経験をさせてもらったBar篠崎にも感謝ですね。

それでは。